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馬のことについていろいろと。

「ガラリ一変! 競馬の見方」 西内荘

治らないと言われていた病気やケガを治したら褒められますが、故障しないように正常な状態をキープしていても褒められることはない。しかしながら、後者のほうが比にならないほど難しく、また価値の高いことなのです。 「ガラリ一変! 競馬の見方」p177 ヒヅ…

「エピタフ 幻の島、ユルリの光跡」 岡田敦

それは、北の果ての海に図らずも生まれ、取り残され、残存していた、ある種の聖域のようにも感じられた。深い霧の中を一人さまよい、馬を探した夏の日に眼にした光景を、明星を頼りに雪原を歩き、馬とともに夜明けを迎えた冬の日の出来事を、そしてこの島で…

「競馬、マイウェイ」 野平祐二

私は強い馬、早い馬よりも、癖のある馬、最後のツメの甘い馬、なかなか勝てない馬が好きだ。欠点の多い馬、素質があるのにどこかいじけてしまった馬、本当は人から愛されたいのに、すげなく、照れながら人間を拒絶している馬、人間に冷たい目を投げかけてく…

「装蹄師 競走馬に夢を打つ」 柿元純司

装蹄師の筆者が、装蹄師の生活、これまで装蹄をしてきた馬、馬の脚の故障を装蹄でどう予防・治療するのか、などについて語った本。 装蹄師というのは騎手や調教師とは違ってなかなかクローズアップされることのない職業なだけに、長年競馬に親しんでいても、…

「馬の世界史」 本村凌二

馬という生き物は、人類の歴史においてどんな役割を果たしてきたのだろうか。筆者は、馬はどうして家畜化できたのか、馬の利用による移動範囲の拡大・移動時間の短縮が世界をどう変えたのか、騎馬遊牧民族国家が東西文明へどんな影響を与えたのか、現在の人…

「消えた琉球競馬 幻の名馬「ヒコーキ」を追いかけて」梅崎晴光

太平洋戦争後に途絶えてしまった、馬の速さではなく馬の足並みの綺麗さを競ったという「琉球競馬」。筆者は、沖縄各地の馬場跡を巡り、今はなき琉球競馬の痕跡を丹念に掘り起こしていく。2013年のJRA賞馬事文化賞受賞作。 中盤まではひたすら地味な馬場跡巡…

第34回ジャパンカップ回顧

第34回のジャパンカップを制したのはエピファネイア。掛かり気味に先行しながらも直線で鋭い脚を使って抜け出し、最後は2着のジャスタウェイに4馬身の差をつけての快勝となった。 今回のエピファネイアの手綱を取っていたのは、主戦の福永祐一騎手ではなく、…

第31回マイルチャンピオンシップ回顧

第31回マイルチャンピオンシップを制したのはダノンシャーク。道中は中団を追走、直線で馬群をさばいて伸びてくると、最後はフィエロとの壮絶な叩き合いをわずかハナの差で制してみせた。 ダノンシャークの今回の勝利は、コーナーで内を回ってこられたのが大…

タカオー

1955年の天皇賞・春の勝ち馬。 スパルタ調教で鍛えられ、旧4歳時には走りに走ったり年間26戦(7月には月4走もしている)など、とにかくタフに走り続けた。引退後はビルマに種牡馬として輸出されたが、軍事クーデターによる混乱もありその後の消息は不明…

セクレタリアト ベルモントS

Secretariat Belmont Stakes 1973 & extended ... 2着と31馬身という着差もさることながら、それ以上に鮮烈なのがタイムの2:24.0。30年が経った今でも、ダート2400mを24秒台で走った馬が他にはいないというのだから、異次元の走りとしかいいようがない。